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AI導入コンサルとは?どこまで頼める?支援内容と選び方

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「AI導入を進めたいので、相談できる会社を探してほしい」

社内でこう言われて調べ始めると、意外と困るのが、会社によって支援内容がかなり違うことです。対象業務を探すところから一緒に入る会社もあれば、PoCの設計や実施を中心に支援する会社、本番の開発まで対応する会社もあります。

そのため、最初から会社名を並べて比較するより、先に確認しておきたいのは、自社のAI導入がどこで止まっていて、どこから外部の力を借りたいのかです。

「AIで何をするか」から相談したい会社と、すでに対象業務が決まっていてPoCだけを任せたい会社では、選ぶ相手も変わります。要件まで固まっているなら、コンサルを挟まず、そのままAI開発会社へ相談したほうが進めやすい場合もあります。

この記事では、AI導入コンサルに頼める内容を導入工程に沿って整理したうえで、成果物や自社との役割分担、依頼先を選ぶときに確認したいポイントまで解説します。

読み終えたときには、自社がどの工程で止まっていて、どこからどこまでを外部へ相談すればよいのかが分かるようになります。

AI導入コンサルは、ツール選定だけではない

AI導入コンサルといっても、どの会社も同じところまで支援するわけではありません。

AIツールやシステムの選定を手伝う会社もあれば、その前の業務整理や導入方針の検討から入り、PoCや本番導入まで支援する会社もあります。

この記事では、AIを実際の業務へ入れるまでの途中で、社内だけでは決め切れないことを一緒に考え、導入を前へ進めるための支援として考えます。

たとえば、AIを導入したいものの対象業務がまだ決まっていないなら、現在の業務を確認するところから相談できます。反対に、候補業務までは決まっているのであれば、PoCの範囲や評価基準を決めるところから支援を受けることもできます。

最初から最後まで、すべて外部へ任せる必要はありません。自社が今どこで止まっているかが分かれば、必要な支援も絞りやすくなります。

AI導入そのものの進め方を詳しく確認したい場合は、「AI導入は何から始める?準備・PoC・本格導入までの進め方」で、準備から本格導入までの流れを確認できます。今回の記事ではそこを深掘りせず、外部へどこまで頼むかに絞って説明します。

AI導入が止まる段階で、頼む内容は変わる

相談先を探すときは、「AIコンサルに対応しているか」だけを見るより、自社が止まっている工程を担当できるかを確認したほうが、必要な会社を選びやすくなります。

大きく分けると、現状分析、対象業務の選定、PoC、本番導入の4つです。

AI導入が止まりやすい4つの段階(現状分析・対象業務の選定・PoC・本番導入)を示した図

自社の状態別に頼める内容

自社の状態

コンサルへ頼む内容

成果物として確認したいものの例

自社に残す判断

何にAIを使うか決まっていない

現在の業務、課題、データ、既存システムの確認

業務フロー、課題一覧、データやシステムの確認結果

どの課題を優先するか

候補業務が複数あり、絞れない

効果や実現性を踏まえた候補業務の比較

候補業務一覧、優先順位、PoC対象の候補

最初にどの業務を試すか

試したい業務は決まったが、検証方法が決まらない

PoCの範囲、評価方法、実施支援

PoC計画、評価基準、検証結果

本番導入へ進むか

PoC後の本番導入を進めたい

要件、実装方針、運用方法の検討

要件定義、実装方針、運用ルールなど

予算を投じて本番化するか

成果物の名前や形式は、会社や契約内容によって違います。ここに挙げたものが必ず納品されるという意味ではありません。

たとえば「PoC支援」と書かれていても、検証計画を作るところまでなのか、実際に試作品を作るところまでなのか、その結果を評価して本番導入の判断材料までまとめるのかで、支援内容はかなり変わります。

「導入支援」も同じです。要件を決めたところで開発会社へ引き継ぐ場合もあれば、そのまま実装まで担当する会社もあります。

サービス名だけでは分かりにくいため、まずは自社が表のどの状態に近いかを確認してみてください。そのうえで各社の支援範囲を比べると、違いを判断しやすくなります。

コンサルへ任せても、自社で決めることは残る

外部の専門家へ相談すれば、技術的なことや進め方について多くの判断材料を得ることができます。ただし、それですべての判断を外部へ任せられるわけではありません。

外部の専門家と一緒に考えられる範囲と、自社で判断する範囲を左右で分けた図

「この業務はAIで実現できそうか」「どんな方法なら試せそうか」といった部分は、外部の専門家と一緒に考えることができます。

その一方で、その業務を変えるだけの価値が自社にあるかどうか、どこまでの情報をAIに扱わせるのか、PoCの結果を踏まえて本番導入へ投資するのかといったことは、自社で判断する必要があります。

ここを分けないまま「AI導入を全部お願いします」と依頼してしまうと、提案や検証結果を受け取ったあとに、結局どの案を選べばよいのか社内で決められなくなる場合があります。

だからといって、相談前に自社だけで要件定義書まで作る必要はありません。

分からないところは外部の専門家と一緒に考えながら進め、その内容を踏まえて最終的な判断を自社で行う形にしておくと、役割分担が分かりやすくなります。

「何が分かれば終わりか」を確認する

AI導入コンサルを比較するとき、「PoCまで対応しているか」を確認する会社は多いと思います。

ただ、「PoCに対応できます」という説明だけでは、その会社へどこまで頼めるのかは分かりません。PoCが終わったときに、何を判断できるようになるのかまで確認しておきましょう。

たとえば、問い合わせ対応でAIを試すとします。返信案を生成できたとしても、それだけで本番導入を決めることはできません。

実際の業務で使うのであれば、担当者がどの程度修正する必要があるのか、今より作業時間を減らせるのか、扱ってはいけない情報が混ざる可能性はないのかといった内容も確認することになります。

どこまで確認するかは業務によって変わるため、PoCを始める前に「何が分かれば次へ進めるのか」を決めておくと、検証結果を判断しやすくなります。

コンサル会社を見るときも、試作品を作れるかだけではなく、評価基準を一緒に決め、その結果を踏まえて本番へ進むかどうかを判断できる状態まで支援してもらえるかを確認しておいてください。

AI導入コンサルが向いている会社

AI導入を外部へ相談したいからといって、最初からAI導入コンサルを選ぶ必要はありません。

今どこで止まっているかを確認すると、自社に合った相談先を探すことができます。

現在の状態別におすすめの相談先

現在の状態

検討しやすい相談先

AIを導入したいが、何に使うか決められない

AI導入コンサル

候補業務はあるが、優先順位を決められない

AI導入コンサル

PoCの範囲や評価方法を決められない

AI導入コンサル

要件や作るものまで決まっている

AI開発会社

社員へAIの基本的な使い方を教えたい

AI研修

導入後も継続的に相談できる相手がほしい

AI顧問・伴走型支援

継続的に相談できる伴走型の支援については、AI顧問という選択肢について、こちらで詳しく説明しています。

AI顧問とは?AIコンサルとの違い・料金・支援範囲と向いている会社AI顧問とは、AI活用について継続して相談できる外部パートナーです。AIコンサル・研修・AI開発会社との違い、料金の見方、実装まで頼めるか、向いている会社、契約前に確認しておきたい支援範囲を整理します。AI導入記事を読む

たとえば、「社内文書を検索できるシステムを作りたい。使うデータも利用部署も決まっている」というところまで進んでいるなら、あらためて戦略策定から始める必要はない場合があります。

その場合は、要件を確認しながら実装まで対応できるAI開発会社へ直接相談するほうが、スムーズに進められることもあります。

反対に、「AIを何か導入したいので、とりあえず見積もりを取りたい」という状態では、まだ何を作るかが決まっていません。

会社ごとに違う前提で見積もりが出てしまえば、金額だけを並べても適切に比較することは難しくなります。そういう段階であれば、対象業務を決めるところから一緒に考えてもらえる会社を選んだほうが進めやすくなります。

AI導入コンサル選びの5つのポイント

自社が相談したい工程が分かってきたら、そこで依頼先を比較します。

会社の知名度や事例数だけではなく、自社が困っている部分と支援内容が合っているかを確認していくことが大切です。

AI導入コンサルを選ぶときに確認したい5つのポイント(工程・成果物・PoC後の判断・実装の役割分担・データと契約条件)を一覧にした図

1.止まっている工程からの支援

最初に、どこから相談を始められるのかを確認しましょう。

対象業務がまだ決まっていないなら、業務の確認や候補選定から入れる会社が必要です。対象業務までは決まっているなら、PoCの設計や実施から相談できる会社を探すことができます。

要件まで固まっているのであれば、毎回戦略策定から始める必要はありません。反対に、何を作るか決まっていない状態で実装だけ依頼しても、その前に決めなければならないことが残ります。

自社が今どこで止まっていて、相手がどこから支援できるのかを照らし合わせると、候補となる会社を比べやすくなります。

2.支援が終わったときに何が残るか

「伴走支援」「AI導入コンサルティング」と書かれていても、実際に何をするのかは会社によって違います。

そこで、支援が終わったあとに何が手元に残るのかを確認しておきましょう。

候補業務の一覧が残るのか、PoCの評価レポートまで作ってもらえるのか、本番開発へ渡せる要件まで決まるのか。ここまで分かれば、その会社に頼める範囲も具体的に見えてきます。

成果物や終了条件が曖昧な場合は、「どこまで進めば今回の支援は完了になるのか」を契約前に確認しておくと、認識のずれを防ぎやすくなります。

3.PoCのあとの支援

PoCを実施したあとに、「思ったより使えそうだった」という感想だけが残っても、その先の社内稟議や本番導入にはつなげにくくなります。

何を測るのか、どの結果なら本番へ進むのか、その結果を誰が確認するのかまで決めておけば、PoCが終わったあとに次の判断をしやすくなります。

本番導入まで見据えて相談する場合は、こうした条件まで一緒に考えてもらえるかを確認しておきましょう。

PoCそのものを実施できるかだけではなく、検証結果を次の判断につなげられるかまで確認すると、自社に必要な支援かどうかを判断しやすくなります。

4.実装が必要になったときの役割分担

検討を進めるうちに、既存のAIツールを契約するだけでは足りず、社内システムとの連携や個別開発が必要になる場合があります。

実装フェーズでコンサル会社がそのまま担当する場合と、別の開発会社へ引き継ぐ場合の分岐を示した図

その場合は、コンサル会社自身がそのまま実装まで担当するのか、それとも別の開発会社へ引き継ぐのかを確認します。

どちらが良いというわけではありません。

コンサルが終わったあとに誰が要件を引き継ぐのか、PoCの試作と本番開発は同じ契約に含まれるのか、どこから追加費用が発生するのかを確認しておきましょう。 あらかじめ分かっていれば、途中で発注先を探し直す手間を減らすことができます。

5.データや契約条件まで確認できるか

AI導入では、機能や精度だけでなく、業務データをどのように扱うかも確認しておく必要があります。

経済産業省の「AIの利用・開発に関する契約チェックリスト」では、AIサービスへ提供するデータの利用範囲や、生成されたアウトプットの利用条件など、契約時に確認したい内容が書かれています。

社内データを扱う予定があるなら、「精度の高いAIを提案してくれるか」だけではなく、データの扱いや運用条件についても一緒に確認できるかを確認しておいてください。

もちろん、法務上の判断そのものをコンサル会社へ任せるわけではありません。自社の法務やセキュリティ担当が判断するために必要な情報まで確認できるかを見ると、役割を分けやすくなります。

コンサルの費用は、支援範囲をそろえて比較する

AI導入コンサルの費用を調べても、公開されている価格だけを見て「相場はこれくらい」と判断することは簡単ではありません。

同じAI導入支援でも、業務の確認だけを行う案件と、PoCの設計や試作、本番導入まで含む案件では、作業範囲そのものが違うためです。

CREARIでは、AI導入支援について個別に見積もりを行っています。 現状分析、戦略立案、PoC、運用定着など、どの工程から支援が必要かによって内容が変わるため、対象業務や現在の状況を確認したうえで支援範囲を決めています。

見積もりを比べるときは、総額だけを見るのではなく、少なくとも次の条件をそろえて確認すると比較しやすくなります。

見積もりを比較するときに確認する項目

比較する項目

確認する内容

支援工程

現状分析、対象業務の選定、PoC、本番導入のどこまで含むか

成果物

支援終了時に何を受け取れるか

PoC・開発

設計だけか、実装まで含むか

AI利用料

AIツールやAPIなどの利用料が別途必要か

導入後

運用支援や改善をどこまで含むか

A社とB社で金額が違っていても、支援する工程や成果物まで違えば、単純に高い・安いとは判断できません。

費用そのものを詳しく確認したい場合は、以下の記事でツールの価格帯や見積もりに含まれない費用まで整理しています。

AI導入の費用|確認できる金額と、自社の数字の作り方AI導入の費用を、公式価格が確認できる範囲とそうでない範囲に分けて説明します。ChatGPTやMicrosoft 365 CopilotなどのAIツールの価格を出典と確認日つきで示し、見積書に載らない費用、見積もり依頼前に決める4項目、補助金を使った場合の実質負担までを扱います。AI導入記事を読む

「決まっていないこと」を確認する

AI導入コンサルへ相談するからといって、社内ですべての要件を固めておく必要はありません。

「対象業務を決められない」「PoCをどこまでやればよいか分からない」という状態も、そのまま相談することができます。

ただし、「AIについて相談したい」という情報だけでは、最初の打ち合わせの多くを状況確認に使うことになります。相談前に、次の点を確認しておくと話を進めやすくなります。

相談前に確認しておきたいこと

  • 対象にしたい業務
  • 今の作業手順
  • 扱っている情報
  • 使っているシステム
  • 社内で誰が判断するのか
  • まだ決まっていないこと

たとえば、

「問い合わせ対応へのAI導入を考えています。今は担当者がメールを読み、過去の回答を探して返信しています。AIを使う業務として適切か、既存ツールで足りるか、PoCをするなら何を確認すればよいのかがまだ決まっていません」

このくらいまで伝えることができれば、相談先も、業務選定から支援が必要なのか、PoC設計から始められるのかを判断しやすくなります。

要件が決まっていないこと自体は問題ではありません。何がすでに決まっていて、どの部分で判断に困っているのかが分かれば、最初の相談でも必要な話から始めることができます。

まとめ|どこから助けてほしいかを決める

AI導入コンサルを選ぶとき、最初に会社一覧を作るところから始める必要はありません。

対象業務がまだ決まっていないのか、PoCの設計で止まっているのか、それとも検証は終わっているものの本番へ進む判断ができていないのかを確認すると、外部へ頼みたい範囲も絞りやすくなります。

そのうえで、どの工程まで担当してもらえるのか、何が成果物として残るのか、PoC後の判断まで支援してもらえるのか、実装との境界はどこにあるのかを確認していきます。

最終的には、「AI導入を外部へ任せたい」という状態から、「この工程からこの工程までを相談したい」と説明できる状態になっていることが大切です。

まだそこまで決まっていなくても、無理に要件を完成させる必要はありません。今の業務と、社内だけでは決め切れていないことを一度確認してみると、どこから相談すればよいのかが分かりやすくなります。

AI導入支援は、現状分析から運用定着までご相談いただけます

対象業務や進め方を社内だけで決め切れていない場合も、現在の状況や困っていることを確認しながら、必要な支援範囲を一緒に考えることができます。

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