AIコンサルティング会社の選び方|比べる前に決める5項目

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AIコンサルティング会社の一覧は、検索すればいくらでも出てきます。おすすめ8選、10社、20選。名前を集めるのは簡単です。難しいのはその先で、並んだ社名を見てもどこが自社に合うのか決められない。
同じ「AI導入を考えています」という説明で3社に声をかけると、返ってくる提案は3社ばらばらの、想像で書かれたものです。足りないのは会社の数ではありません。こちらから渡す情報がそろっていないことです。読み終えたら、何をどこまで頼みたいのかを自分の言葉で書き出して、3社の提案と見積もりを同じ物差しで比べられるようになります。
この記事の要点
- 比べられない原因は候補の数ではなく、各社へ渡す情報の不ぞろい
- 頼む内容は対象の仕事、今のやり方、扱う情報、期限、社内の担当の5つ
- 5つが決まっていないなら、決めること自体を最初の依頼にしてよい
- 費用は相場ではなく、金額が動く理由と見積もりの中身で判断
- 契約前に確かめるのはデータの扱い、残るもの、終わり方、担当

AIコンサルティング会社の支援範囲
AIで何をするかが決まっていない段階から、対象の仕事選び、本当にできるかの確認、使い続けられる状態にするところまでを手伝います。ツールを売る仕事ではありません。
支援の5工程
工程 | ここで決まること |
|---|---|
現状分析 | どの仕事を対象にするか |
導入設計 | どこまでAIに任せ、どこを人が確認するか |
PoC | 小さく試して、本当に使えるかを確かめる |
本番導入 | 実際の仕事に組み込み、今使っているシステムとつなぐ |
運用改善 | 使われ方を見て直す。対象を広げるか決める |
PoCは「実証実験」と呼ばれるもので、いきなり全部作らずに小さく試す工程のことです。
どこから頼むかは決まっていません。対象の仕事がまだ決まっていない会社は現状分析から、作るものが決まっている会社は本番導入から入ります。
外部に頼む場合と、自社で足りる場合
分かれ目は2つです。その仕事にAIが必要か。そして、社外の人に説明できる形で切り分けられるか。

外部に頼むか、自社で足りるかの判定
こういう状態なら | 判断 |
|---|---|
やりたいことがいくつもあって、どれからか決められない | 外部に頼んだほうが早い |
そもそもできるのか見当がつかず、手が止まっている | 外部に頼んだほうが早い |
今使っているシステムとどうつなぐか分からない | 外部に頼んだほうが早い |
やりたいのは毎回同じ作業の繰り返しである | 自社でできるかもしれない |
対象の仕事が1つに決まっていて、手順も書き出せる | 自社でできるかもしれない |
出てきた結果が合っているか、社内の誰かが分かる | 自社でできるかもしれない |
4行目は見落とされやすいところです。
迷うこと自体は珍しくありません。
79.8%
「適切なベンダーや製品を選定する情報が十分にある」に当てはまらないと答えた中小企業の割合
n=1,631。調査期間 令和7年11月17日〜12月12日
出典: 中小企業基盤整備機構「中小企業のAI等の利活用に係る実態調査」(2026年3月公表)
会社選びの材料が足りないと感じている会社のほうが多い、ということです。
そもそもAIをやるかどうかから迷っている場合は、中小企業のAI活用の判断条件で整理しています。
中小企業のAI活用|「様子見」で終わらないための判断条件中小企業のAI導入率は20.4%、生成AIの活用は中小32.4%。母数つきの調査で規模・業種・体制の実態を示し、やるか先送りかを自社の状態で決める2つの問いと、「今はやらない」が判断として成立する条件を解説します。AI導入記事を読む同じくらいの規模の会社がどこまで進んでいるかは、規模別・業種別のAI導入率で確認できます。
日本のAI導入率|規模・業種別の最新データと自社の立ち位置日本のAI導入率は調査によって20.4%から86.4%まで割れます。総務省と中小企業基盤整備機構の最新調査をもとに、資本金規模別・業種別の数字を母数つきで整理し、自社が当てはまる1つの数字の選び方と、未導入か「導入済みだが何も決めていない」かの見分け方を解説します。AI導入記事を読む相談前に決めておく5項目
この5つが書けていれば、どの会社にも同じ情報を渡せます。渡すものが同じなら、返ってきた提案の違いは会社の違いとして読めます。
依頼範囲シート(5項目)
項目 | 書くこと | 書いてみた例(経理部の請求書処理) |
|---|---|---|
対象の仕事 | どの部署の、何という作業か | 経理部の請求書処理 |
今のやり方 | 誰が、何を使って、どの順番でやっているか | 届いたPDFを担当者が会計ソフトに打ち込み、上長が全部を目で確認 |
扱う情報 | どんなデータを触るか。社外に出せるか | 取引先名と金額。取引先名は社外に出せない |
期限 | ずらせない社内の予定から逆に考えて決める | 次の決算までに、確認だけ残った状態にしたい |
社内の担当 | 窓口は誰か。やり方を変えると決められるのは誰か | 窓口は経理課長。処理ルールの変更は経理部長 |

ここまで書けていれば、同じ紙を3社に渡せます。書けない欄があれば、そこが最初に相談することです。
いちばん差が出るのは扱う情報です。社外に出せるデータの範囲が決まっていないと、できることそのものが変わります。ここが空のまま声をかけると、各社は自分の得意なやり方を想像して提案を作ります。すると金額の違いが、想像の違いに埋もれて見えなくなります。
期限も同じです。空欄だと工程の区切り方が会社ごとにばらばらになり、金額を並べても比べられません。
5つが埋まらないなら、埋まらないまま相談して大丈夫です。決まっていない状態で相談に来る会社のほうが、実際は多いです。CREARIは年間40社以上のAI導入を手伝っていますが、その半分以上は「どの仕事を対象にするか」を洗い出すところから始まっています。
やり方は、決めてから相談するか丸投げするかの二択ではありません。もう1つあります。この5つを決めること自体を、最初の依頼にしてしまう方法です。対象の仕事を出して絞るところまでを短い期間で区切って頼めば、金額も小さく比べやすい。そして出てきた1枚を持って、本番の依頼先を選べます。
AI導入支援の内容を見る
AI導入支援では、どの工程で何を決め、どこから自社が判断することになるのかを紹介しています。
対象にする仕事が思いつかないときは、こちらで説明しています。
AI導入とは?社員が使っても進まない理由AI導入とは、AIを買うことではなく、どの仕事をどこまで任せ、誰が結果を確認するかを決めることです。社員が個人で使っていても会社として進まない理由、他社が止まっている場所、候補になる業務の見つけ方、始める前に決める3点を公的調査をもとに整理しました。AI導入記事を読む支援会社のタイプと向く依頼範囲
良い悪いではなく、頼みたい内容のどこが重いかで、合う相手が変わります。
支援会社のタイプと向く依頼範囲
得意なところ | 合う依頼 | 気をつけること |
|---|---|---|
何をやるかを一緒に決める | やることがまだ決まっていない | 決めるところで終わり、作るのは別契約になることがある |
作るのが本業 | 作るものが決まっていて、つなぎ込みが多い | 何をやるか決まる前に、作る話になりやすい |
特定の仕事や業界に絞っている | 経理や人事など対象がはっきりしている | 得意な範囲から外れると、話が急に一般論になる |
自社ツールを売るのが本業 | 出来合いのツールで足りそう | 自社ツールに合う形に寄る。合わないときの選択肢が出にくい |
見るところは1つです。自分が頼みたいことのうち、いちばん重い部分を相手が得意にしているか。対象の仕事が決まっていないのに作るのが本業の会社へ声をかけると、決める工程が抜けた見積もりが出てきます。
ツールを契約すれば済むのでは、と考えているなら以下を参考にしてください。
ChatGPT導入の進め方|個人利用か、会社契約かChatGPTを会社で導入するときの進め方をまとめました。社内の利用実態の確かめ方、個人プランと法人プランのデータの扱いの違い、法人プラン2種の料金とできること、会社として何を決めるか、費用は何で決まるかまでを、OpenAI公式の記載をもとに整理しています。AI導入記事を読む費用が変わる要因と見積もりの見方
AI導入には、そのまま当てはめられる相場がありません。金額は対象の仕事とデータの状態で変わるので、平均を見ても自分の見積もりが高いのか安いのか分かりません。ネットに出ている相場はどこから来た数字か書かれておらず、記事ごとに大きく食い違います。

金額が動く5つの要因
金額が動く理由 | 何で変わるか |
|---|---|
対象の仕事の数 | 1つか複数か。複数なら手順もデータも別々 |
データの状態 | すでに1か所にあるか、集めるところからか |
システムとのつなぎ込み | どこまで自動でつなぐか |
人が確認する範囲 | 全部見るか、おかしいものだけ見るか |
終わり方 | 作って渡すまでか、使われるようになるまでか |
いちばん差が出るのはデータの状態です。同じ仕事でも、必要な情報があちこちに散らばっていれば、集めて形をそろえる作業が先に必要になります。
見積もりは次の順で見ます。
- 1STEP 1工程ごとに金額が分かれているか見積もりが工程ごとに分かれて示されているかを見ます。
- 2STEP 2渡した5つが前提に入っているかこちらが渡した対象の仕事・今のやり方・扱う情報・期限・社内の担当の5つが、見積もりの前提に入っているかを見ます。
- 3STEP 3どこまでで終わりか本番導入までか、その後の改善まで入るかを見ます。
- 4STEP 4自社で用意するものが書かれているか自社側で用意する必要があるものが書かれているかを見ます。
契約の形は、月ごと、案件ごと、時間ごとに分かれます。形が違えば、同じ金額でも中身が変わります。
問い合わせフォームでは予算を書いてますが、正確な金額でなくて大丈夫です。上の5つを見たうえで社内で通せそうな枠を決めておくと、返ってくる提案がその枠に合ってきます。
契約前に確認する4項目
どれも契約したあとでは変えにくく、社内で承認をもらうときに聞かれるところです。
契約前に確認する4項目
項目 | 確かめること | 確かめないと |
|---|---|---|
データの扱い | どこに置き、誰が見るか。AIの学習に使われるか。終わったあとどうなるか | 社外に出せない情報が前提に入っていて、始めてから範囲を狭めることになる |
残るもの | 仕組みだけか、手順書や設定内容も残るか | 担当者が代わったとき、誰も直せない仕組みだけが残る |
終わり方 | どうなったら終わりか。運用はどこまで引き継ぐか | ずっと手伝ってもらう見積もりと、作って終わりの見積もりを、同じものとして比べてしまう |
担当 | 誰が担当し、途中で代わるか。窓口は1人か | 提案のときと実際にやるときで担当が代わり、説明のやり直しになる |
見落としやすいのは終わり方です。いつ終わるか決まっていないと、費用が続く理由も、やめる理由も社内で説明できなくなります。
参考になるものとして、経済産業省と総務省がまとめたAI事業者ガイドラインがあります。最新版は第1.2版(2026年3月31日公表)で、確かめる項目をまとめたチェックリストが別添7として公開されています。何度も改訂されているので、見るときは記事末尾のページで最新版かどうかを確かめてください。
まとめ|会社を選ぶより先に、依頼範囲を書くほうが早い
会社の一覧から選ぶより、頼みたい内容を先に書いてから当てはめるほうが早く決まります。対象の仕事、今のやり方、扱う情報、期限、社内の担当。この5つを同じ形で複数の会社に渡せば、返ってきた提案と見積もりの違いは、会社の違いとして読めます。
5つが埋まらなくても、相談を止める理由にはなりません。決めること自体を最初の依頼にする方法があります。
よくある質問
中小企業でも依頼できますか
相手の会社が規模の条件を出していなければ、依頼できます。ただし規模が小さいほど、対象の仕事を1つに絞ってから始めるほうが進みます。
AI導入に使える補助金はありますか
中小企業デジタル化・AI導入支援事業費補助金(旧IT導入補助金)があります。枠や対象になる費用は年度で変わるので[公式サイト](https://it-shien.smrj.go.jp/)で確かめてください。この補助金は、事務局に登録された事業者と組んで申請する仕組みです。登録されているかどうかは公式サイトの一覧で分かります。手伝ってもらう会社と、申請で組む会社は、同じとは限りません。なお、CREARIはこの補助金の申請の手伝いはしていません。
AIコンサルティングとITコンサルティングは何が違いますか
確かめる順番が違います。ITコンサルティングは、今ある仕事やシステムをどう整えるかが中心です。AIコンサルティングでは、その仕事でAIが使えるのかを小さく試して確かめる工程が先に入ります。
依頼範囲の切り出しから相談する
相談に来る会社の多くは、この5つがまだ埋まりきっていません。次のどれかで止まっているなら、その状態のままご相談ください。
- 書いてはみたが、この切り分け方で外に出していいのか分からない
- やりたいことが複数あって、どれから外に出すか決めきれない
- 見積もりをもらったが、どこが自社の事情で増えているのか読めない
このあたりは、よそでいくら相場を聞いても分かりません。切り分けがうまくいくかどうかは、今のやり方と扱う情報しだいだからです。CREARIが年間40社以上を手伝うなかでも、その半分以上は「どの仕事を対象にするか」を洗い出すところから始まっています。
相談では、その頼み方で外に出せるか、データと今のやり方の情報が足りているかを一緒に決めます。AIでなく普通の自動化で足りるときは、そうお伝えします。
ご相談とお見積りは無料、最短1営業日でご返信します。
AI導入について相談する
ご相談とお見積りは無料、最短1営業日でご返信します。
参考にした調査・資料
- 中小企業基盤整備機構「中小企業のAI等の利活用に係る実態調査」(2026年3月公表)。設問「適切なベンダーや製品を選定する情報が十分にある」に当てはまらない計79.8%(n=1,631)。全国の中小企業対象、調査期間 令和7年11月17日〜12月12日。確認日 2026年8月26日
https://www.smrj.go.jp/research_case/questionnaire/fbrion0000002pjw-att/202603_AI_point.pdf
- 経済産業省・総務省「AI事業者ガイドライン」第1.2版(2026年3月31日公表)。本編・別添・チェックリスト(別添7)の掲載ページ。確認日 2026年8月26日
https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/ai_shakai_jisso/index.html
- 中小企業デジタル化・AI導入支援事業費補助金(旧IT導入補助金)事務局ポータル。確認日 2026年8月26日


